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むし歯治療、本当に削るべき?

年の瀬も押し詰まり、いよいよ冬本番ですね。

インフルエンザが流行っているようですので、どうぞご自愛ください。

今回は歯を削るタイミングについてお話しします。

歯の内部にある象牙質にまで達したむし歯は進行が速いため、削って詰める治療が必要になります。
しかし、表面のエナメル質にとどまっている初期むし歯の場合は、経過観察を選択できる場合があります。

 

エナメル質は歯の最も外側にある硬い組織で、丁寧なセルフケアによってむし歯の進行を抑え、再石灰化を促せる可能性があるからです。

 

具体的には、以下のようなセルフケアが有効です。

 

・フッ素入り歯磨き粉の使用

・正しい歯磨き方法の実践

・デンタルフロス・歯間ブラシ・洗口液の使用

・間食の頻度や内容の見直し

・定期検診(年4回)とレントゲン検査(年1回)の受診

これらの習慣を身につけることで、むし歯になりにくい口腔環境を作ることができます。

患者様にはご自身のむし歯の状態を正しく理解していただき、適切なケアを実践していただくようご説明しています。

 

歯は一度削ってしまうと元には戻りません。

再治療の度に歯を削る量は増え、歯の寿命を縮めてしまいます。

 

痛みがない初期むし歯であれば、セルフケアと定期検診で経過観察しながら、歯を長持ちさせる方が良い場合もあるのです。

 

削らずに済むなら、それに越したことはありません。

初期むし歯と診断されたら、毎日のセルフケアと定期的な検診で大切な歯を守りましょう。

年末年始は込み合います。

当院での受診をご希望でしたら、お早めにお電話の上、ご来院頂きますようお願い致します。

妊娠中のお口のケア

妊娠中はホルモンバランスの変化などにより、歯や歯ぐきに様々な影響が出やすいため、
しっかりケアすることが大切です。

 

妊娠中の歯と歯茎の変化

  • 妊娠性歯肉炎: ホルモンバランスの変化で歯ぐきが炎症を起こしやすく、
    腫れや出血が起こることがあります。
  • 口の乾燥: 唾液の分泌が減り、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
  • つわり: 嘔吐による胃酸が歯のエナメル質を溶かし、むし歯になりやすくなります。
    つわりが辛いときは、食後や嘔吐後に口をゆすぐと良いでしょう。

妊娠中の歯科治療

妊娠中でも歯科治療は可能です。ただし、使用できない薬などもありますので、主治医と相談しながら進めていきましょう。

まずは一度、歯科医院で検診を受けることをおすすめします。

妊娠中にできる歯科ケア

  • 定期検診: むし歯や歯周病の早期発見・予防に繋がります。
  • 正しいブラッシングとフロス: 口腔内を清潔に保ちましょう。
  • バランスの良い食事: カルシウムやビタミンDを多く含む食品を摂取し、砂糖の摂りすぎに注意しましょう。

 

なぜ妊娠中のお口のケアが大切なのか?

歯周病菌は早産のリスクを高める可能性があります。

妊娠中のお口のケアは、お母さん自身の健康だけでなく、赤ちゃんのためにも非常に重要です。

 

ホルモンバランスの変化やつわりなど、妊娠中は様々な影響を受けやすいので、
定期的な歯科検診と毎日のケアを心がけましょう。

健康な歯と歯ぐきを保つことで、安心して出産に臨むことができます。

ぜひ歯科医院を受診してください。

日常生活で突然歯がしみる!その原因について

日常生活で突然、歯がしみる経験はありませんか?

 

冷たいものを食べた時

歯磨きをした時

息を吸い込んだ時

など、身に覚えのある方は多いのではないでしょうか?

今回は、歯がしみる原因と、その治療法について詳しく解説していきます。

 

  • 歯がしみる原因その①:むし歯

 

歯がしみる原因の一つに、むし歯が考えられます。

むし歯は、歯垢に含まれるむし歯菌が、砂糖をエサにして酸を作ることで発生します。

この酸によって歯の表面のエナメル質が溶け出すことを「脱灰」といい、進行すると歯に穴が開いてしまいます。

むし歯がさらに進行し、歯髄(神経)にまで達すると、痛みを感じやすくなります。

この段階になると、甘いものや冷たいもの、熱いものがしみることがあります。

 

 

  • 歯がしみる原因その②:知覚過敏

 

歯がしみるもう一つの代表的な原因は、知覚過敏です。

知覚過敏には、以下のような原因が考えられます。

歯周病により歯ぐきが下がり、歯の根元が露出することで、外部刺激を受けやすくなる。

歯ブラシで強く磨きすぎることで、歯がすり減り、刺激を感じやすくなる。

歯ぎしりや食いしばりによって歯に負担がかかり、歯にヒビが入ったり、割れてしまうことで知覚過敏を起こす。

知覚過敏かも?まず歯磨き粉を見直そう

ご自宅でできる知覚過敏の対処法として、知覚過敏に効果のある成分が含まれた歯磨き粉を使用することが挙げられます。

歯磨き粉の成分表を確認し、「乳酸アルミニウム」や「硝酸カリウム」が含まれている製品を選ぶようにしましょう。

 

また、研磨剤が含まれていない歯磨き粉を選ぶことで、歯のすり減りを防ぐ効果も期待できます。

成人の場合、歯磨き粉の1回分の使用量は約2cmを目安とし、歯ブラシの毛全体に塗布するイメージです。

しみる部分だけでなく、歯全体に塗り込むように丁寧にブラッシングしましょう。

ただし、強く磨きすぎると歯がすり減ってしまうため、優しく丁寧に磨くことが大切です。

 

食いしばりにはマウスピースが効果的

 

知覚過敏の原因が歯ぎしりや食いしばりの場合は、就寝時にマウスピースを装着することで、歯への負担を軽減することができます。

通常、上下の歯は2mmほど離れています。

しかし、ストレスを感じると無意識に歯を食いしばってしまうことがあります。

日頃から、歯を食いしばっていないか意識してみましょう。

特に、就寝中は無意識に歯ぎしりや食いしばりをしてしまうことが多いため、注意が必要です。

マウスピースは、歯ぎしりや食いしばりによる歯への負担を軽減し、知覚過敏の予防・改善に効果的です。

歯科医院で作成したマウスピースは、患者さん一人ひとりの歯並びに合わせたオーダーメイドのため、市販品よりもフィット感が高く、効果も期待できます。

 

 

 

 

歯がしみると、むし歯の心配や食事の楽しみが減ってしまうなど、日常生活に支障をきたすことがあります。

症状が悪化する前に、早めの対処が大切です。

そのためにも、日頃から定期的に歯科検診を受けることをおすすめします。

定期検診では、自覚症状がない場合でも、歯のすり減り具合や知覚過敏のリスクなどを確認することができます。

 

早期発見・早期治療によって、健康な歯を長く保つことができます。

 

 

 

 

 

 

 

むし歯の原因

むし歯になる原因は、主に4つの要素が複雑に絡み合って発生します。

  1. **歯の質** 歯の表面のエナメル質の強さや、唾液の質や量など
  2. **細菌** むし歯菌(ミュータンス菌など)の存在
  3. **糖分** 砂糖などのむし歯菌の栄養となるもの
  4. **時間** 糖分が口の中に留まっている時間

    これらの要因が重なるほど、むし歯のリスクは高まります。

     

    むし歯にならないためには

    むし歯予防には、上記の4つの要因それぞれに対策を講じることが重要です。

    1、歯の質を高める

    * **フッ素の活用* **

    フッ素は歯のエナメル質を強化し、酸への抵抗力を高める効果があります。歯磨き粉や洗口剤に含まれるフッ素を活用しましょう。

    * **よく噛んで食べる* **

    よく噛むことで唾液の分泌が促進されます。唾液には、歯の再石灰化を促す、酸を中和する、細菌を洗い流すなど、様々な働きがあります。

    2、むし歯菌を減らす

    むし歯の原因となるミュータンス菌などの細菌を、歯磨きで除去することが重要です。

    歯磨き後に殺菌効果のある洗口剤を使用することで、むし歯菌の増殖を抑えることができます。

    3、糖分の摂取を控える

    * **甘い飲み物・食べ物を控える**:

    砂糖を多く含むジュースやお菓子は、むし歯菌のエサとなり、酸を産生させて歯を溶かします。特に、だらだらと長時間甘いものを口にするのは避けましょう。

    * **間食の回数を減らす**

    間食のたびに口の中が酸性になるため、むし歯リスクが高まります。間食はできるだけ控え、どうしても食べたい場合は時間を決めて、ダラダラ食べないようにしましょう。

    * **キシリトール**:

    キシリトールは、むし歯菌の増殖を抑えたり、唾液の分泌を促したりする効果があります。ガムやタブレットなどを活用しましょう。

    4、口腔内の酸性状態を短くする

    * **食後はすぐに歯磨き**

    食事の後や間食の後には、できるだけ早く歯磨きをして、糖分を洗い流し、口の中を中性に戻しましょう。

    * **歯磨きができない場合はうがい**

    外出先などで歯磨きができない場合は、水やお茶でうがいをして、口の中の糖分を少しでも洗い流しましょう。

     

    これらの対策を総合的に行うことで、むし歯のリスクを効果的に減らすことができます。毎日の習慣を見直し、健康な歯を保ちましょう。