Blogブログ

年末年始の休診のお知らせ

いつも当院をご受診いただき、誠にありがとうございます。

誠に勝手ながら、年末年始の休診期間を下記の通りとさせていただきます。

 

■ 年末年始の休診期間

2025年12月30日(火) ~ 2026年1月3日(土)

 

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

 

本年も大変お世話になり、ありがとうございました。

 

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

【歯周病治療は早期発見が鍵】放置すると歯を失う原因に

「歯ぐきが腫れる」「歯みがきで血が出る」「口臭が気になる」——。

これらは、多くの人が経験しながらも見過ごしがちな、歯周病のサインかもしれません。

歯周病は、日本の成人の約8割が罹患していると言われるほど身近な病気です。

しかし、虫歯と違って強い痛みを伴わずに静かに進行するため、「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」とも呼ばれます。
そのため、自覚症状が出たときには、すでに歯を支える骨が溶け始めているなど、悪化しているケースが少なくありません。

この記事では、歯周病の正しい知識と治療法、そして予防策を解説します。
ご自身の歯と健康を守るために、ぜひお役立てください。

歯周病とは?静かに進行する病気のメカニズム

歯周病は、歯そのものではなく、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)が、細菌によって破壊されていく病気です。

原因は、歯の表面に付着する「プラーク(歯垢)」です。

プラークは単なる食べカスではなく、無数の細菌が棲みつく塊です。この中の歯周病菌が毒素を出し、歯ぐきに炎症を引き起こします。
これが初期段階の「歯肉炎」です。

この時点では、歯ぐきが腫れたり出血したりしますが、正しい歯磨きや歯科医院でのクリーニングによって健康な状態に戻すことが可能です。

しかし、プラークを放置すると、唾液の成分と結びついて硬い「歯石」に変化します。
歯石の表面はザラザラしているため、さらにプラークが付着しやすくなり、歯ブラシでは除去できません。

炎症が続くと、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)が深くなり、歯周病菌の温床となります。そして、菌の出す毒素が歯を支える骨を溶かし始めます。
これが「歯周炎」です。
骨が溶かされると歯は支えを失い、グラグラになり、最終的には抜け落ちてしまいます。

歯みがきでの出血、歯ぐきの腫れ、口臭、歯が長くなったように見える、歯の揺れといった症状があれば、早めに歯科医院を受診しましょう。

 

進行度に応じた歯周病の治療法

歯周病治療の基本は、原因であるプラークと歯石を徹底的に除去することです。
治療は病気の進行度に応じて行われます。

  1. 基本治療(歯石除去など)
    歯周病治療の根幹であり、初期から中等度の症状に対して行われます。
  • スケーリング(歯石除去):
    「スケーラー」という専用器具で、歯の表面や歯ぐきの浅い部分に付着したプラークや歯石を取り除く、専門的なクリーニングです。
  • SRP(スケーリング・ルートプレーニング):
    歯周ポケットの奥深く、歯根の表面にこびりついた歯石や汚染された組織を器具で除去し、表面を滑沢に仕上げる処置です。
    プラークの再付着を防ぐ目的で行われます。
    これらと並行して、日々のセルフケアの質を高めるためのブラッシング指導も行われます。
  1. 歯周外科治療
    基本治療だけでは改善が難しい重度の歯周病に対して行われます。
    歯ぐきを切開し、歯根を直接目で確認しながら、深い部分の歯石や感染組織を徹底的に除去する方法です。
    できる限り歯を残すことを目指します。
  2. 定期メンテナンス
    歯周病は治療が終わっても、日々のケアを怠ると再発しやすい病気です。
    そのため、治療後は3〜4ヶ月に一度の定期的なメンテナンスが不可欠です。
    専門家による徹底した歯の清掃や歯周ポケットのチェックを行い、健康な状態を長期的に維持します。

今日からできる予防とセルフケア

歯周病は、日々の正しいケアで十分に予防が可能です。

  • ていねいな歯磨き: プラークが溜まりやすい「歯と歯の間」「歯と歯ぐきの境目」を特に意識して磨きましょう。
  • デンタルフロス・歯間ブラシの活用: 歯ブラシだけでは届かない歯間のプラーク除去に必須です。毎日の習慣にしましょう。
  • 定期的な歯科検診: 自覚症状がなくても、定期的に歯科医院で検診とクリーニングを受けることが早期発見につながります。
  • 生活習慣の見直し: 喫煙は歯周病の最大のリスク因子の一つです。
    禁煙を心がけ、バランスの取れた食生活を送ることも重要です。

まとめ:早期発見が歯の寿命を決める

歯周病は、気づかぬうちに進行し、大切な歯を奪う可能性がある病気です。しかし、早期に発見し、適切な治療とケアを行えば、十分に進行を食い止められます。

「歯ぐきの腫れが少し気になる」といった小さなサインを決して放置せず、迷わず歯科医院に相談してください。その「早めの一歩」が、10年後、20年後のあなたの歯と健康を守るための、最も効果的な一歩となるのです。

 

 

口臭の原因と対策

口臭の約80%は口の中が原因!5つの種類と歯科医が教える根本的な対策

 

「自分の口臭、大丈夫かな?」と、一度は不安になったことがあるのではないでしょうか。
実は、口臭の原因のほとんど(約80%以上)は、胃や内臓ではなく、口の中にあるといわれています。

特に「歯周病や虫歯、舌苔(ぜったい)」などの細菌の繁殖が深く関係しています。

今回は、歯科医の視点から、代表的な5つの口臭の種類と、その根本的な原因・対策について解説します。

口臭の原因を特定する:5つのタイプ

  1. 生理的口臭【一時的な口臭の代表】

原因:起床時や空腹時、緊張しているときなど、唾液の分泌量が一時的に減ることで口内の細菌が増殖し、揮発性硫黄化合物(VSC)というニオイ成分が発生します。

  • 主な要因:起床時、空腹時、緊張時、口呼吸による乾燥。
  • 対策:歯磨きや舌クリーニングでVSCを除去する。水分や食事をとって唾液の分泌を促進する。
  1. 飲食・嗜好品による口臭

原因:にんにくやニラ、ネギなどの臭いの強い食べ物や、タバコ、アルコールが原因となる口臭です。これらも一時的なもので、時間とともにニオイは弱まります。

  • 主な要因:ニンニク、ネギ類、喫煙、飲酒。
  • 対策:洗口液や歯磨きでケアする。喫煙習慣がある方は、禁煙を検討することが最も効果的です。
  1. 病的口臭【最も注意すべき口臭の原因】

原因:口臭の原因として最も多く、深刻なのがこの「病的口臭」です。
歯周病、虫歯、歯垢(プラーク)の蓄積、舌苔(舌の汚れ)、不衛生な義歯やマウスピースなど、口内の病気が原因で発生します。

特に、歯周病が進行すると、メチルメルカプタンという腐った玉ねぎのような強烈な臭いを放つガスが発生します。
市販のケア用品ではこの根本的なニオイは消えません。

  • 主な要因:歯周病、虫歯、舌苔、義歯や装置の清掃不足。
  • 対策:歯科医院でのクリーニングや歯周病・虫歯治療が必須です。
    舌ブラシで舌苔を適切に除去し、義歯や装置は毎日徹底的に洗浄しましょう。
  1. ストレスによる口臭

原因:緊張やストレスを感じると、自律神経の働きにより唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥します。乾燥は細菌が繁殖しやすい環境を作り出し、口臭を強めます。

  • 主な要因:ストレスや緊張による唾液減少。
  • 対策:こまめな水分補給を意識する。深呼吸やリラックスを心がけ、緊張を緩和する。
  1. 心理的口臭【実際には臭っていない】

原因:他人にはほとんど感じられないにも関わらず、「自分には強い口臭がある」と思い込んでしまう状態です。実際の口臭がほとんどなく、精神的な要因が大きく関係しています。

  • 対策:歯科医院で客観的な口臭チェックを受け、実際には臭っていないことを確認することが大切です。必要に応じて、心療内科的なアプローチも検討されます。

◆口臭の原因が「歯周病・虫歯」の場合は早期の治療を

口臭の多くは、正しいセルフケアと歯科医院での治療によって改善できます。

特に、口臭の原因が「病的なもの」の場合、市販のマウスウォッシュやガムだけでは絶対に改善できません。

メチルメルカプタンなどのガスが発生しているということは、口内のどこかで細菌による深刻な病気が進行しているサインです。

根本原因となる歯周病や虫歯を治療しない限り、口臭は解消しないどころか、病気が進行し続けます。

以下のような症状がある方は、単なる口臭対策ではなく、歯科医院の受診をおすすめします。

  • 歯茎から頻繁に血が出る、または腫れている。
  • 歯の表面がザラザラする、口の中がネバつく。
  • 朝起きた時だけでなく、日中も口臭が強く気になる。

口臭の原因に気づいたら、早めの対処が、ご自身の健康と自信を取り戻すカギとなります。

気になる場合は自己判断せず、専門家の診察を受けて、原因を明らかにしましょう。

お気軽にご相談ください。

 

訪問診療はじめました

経験豊富な歯科医師・衛生士がご自宅や施設までお伺いします。

歯科医院へ通院することが出来なくてもご自宅や施設で、歯科治療を受けていただけます。

 

◆下記のようなお困りの事はございませんか?

☑ 入れ歯が合わないので調整してほしい

☑ 口の中が痛いので診て欲しい

☑ 口臭を治して欲しい

☑ 誤嚥性肺炎の予防をしたい

 

◆訪問歯科診療の対象となる方

・医療機関への通院が困難な方

・認知症や寝たきりの方

・在宅での療養を希望される方

・慢性呼吸疾患で在宅療養が必要な方

 

訪問診療について、詳しくは当院までお問い合わせください。